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水稲省力除草技術を水平展開 モデルJAで現地試験

2018.7.5 Thursday

▲水口に顆粒剤を設置する、同法人生産部の浅井剛さん(左)と豊田所長

JA広島北部とJA全農ひろしまは、農事組合法人ふかせ(安芸高田市)とともに水稲の省力除草技術に取り組み、成果をあげています。顆粒状の除草剤を水口から流し込み処理することで、他の製剤(1キロ粒剤・フロアブル剤・ジャンボ剤)の使用と比べて大幅な作業時間の短縮、省力化を実現。除草効果も高く、(農)ふかせ以外の法人でも導入し始めています。

 

同法人では、防除が難しい「クログワイ」が2014年から大繁殖し、収穫量の減少やコンバインでの収穫作業の遅延など影響が出ていました。クログワイは塊茎の寿命が長く、一旦増殖すると通常の除草体系では根絶が困難なため、数年間にわたって防除する必要があります。

 

全農ひろしまは、クログワイ防除対策のため全農共同開発有効成分AVH-301(テフリルトリオン)を含む水稲用除草剤の中から「コメット剤」を提案。ジャンボ剤やフロアブル剤で2014年から数年間試験を行いクログワイへの高い除草効果を確認しました。2016年からは除草作業の省力化を目指し、水口処理が可能な顆粒剤の現地試験を実施しました。

 

水口処理は、専用のメッシュ袋に10アールあたり80グラム入れた顆粒剤を水口に設置し入水と共に水田内に拡散させる方法で、15~20分間で処理が可能(短時間処理の場合)。設置が終われば回収までの間は他の作業に充てられます。試験当初は大面積の除草に懐疑的な意見が多くありましたが、約1ヘクタールの水田に2ヶ所の水口から流し込み、十分な除草効果が確認できました。同法人副組合長の浅井澄夫さん(72)は「法人化すると、省力化による人件費削減が必須。今後も、効果とコスト削減を両立できる技術を積極的に試していく」と意欲的です。

JA全農では、全国55JAで農家手取り最大化プロジェクトを2016年からスタート。県内ではJA広島北部をモデルJAに選定し、(農)ふかせをモデル法人の1つに登録しています。同除草省力技術についても、JA管内で営農指導員による普及を行うとともに、県内の優良事例として県内JAや全農他県本部とも情報共有し、水平展開を図ります。

全農ひろしま肥料農薬推進事業所の豊田勝司所長は「成功事例をJAなどと共有し、多くの法人に情報提供することでトータル生産コスト削減を図る。今後もモデル法人に協力いただきながら省力技術導入をすすめたい」と力を込めました。

▲除草剤の水口処理を行った水田を説明する浅井副組合長

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